オルゴールとの出会い

 私どもとオルゴールの接点は、意外にも、木馬を通じたものでした。

 それは、岡谷にイルフ動画館が出来る時のことです。「武井武雄さんの描く木馬を形にしてみませんか?」私どもなら、武井さんの描く木馬を、立体的な木馬に出来るのでは?とのお誘いでした。
 私は、童画に描かれた2種類の木馬を、実際に子供が乗って遊べる様な物にするべく、童画館のオープンに合わせて製作致しました。お話を頂いた方を始め、館の皆様にもとても喜んで頂き、私どももオープニングセレモニーに参加し童画館の開館を祝わせて頂きました。

 その際、諏訪でオルゴール事業を展開する三協精機(現日本電産サンキョー株式会社)さんが、ディスクオルゴールを提供しており、セレモニーでは実際に演奏が行われました。
 演奏が始まり、気がつくと私はそのディスクオルゴールの演奏に聞き惚れて、その魅力に引き寄せられていました。

 自分も製作してみたいと思いつつも、それはとても大きなオルゴールでしたので、さすがにこれは私どもの領域では無いかと一度は思いました。
 しかしお話を伺うと、いくつか大きさに種類があるとのこと。後日、少し小さめのものを実際に入手し聴いてみましたところ、意外にこちらの方がシンプルで、素朴なメロディに合う感じがしました。
 大きさも、ご家庭で使っていただけそうなサイズに収まりそうで、そこから私どものオルゴール製作が始まりました。

 これが、今でも使用している45弁オルフェイスディスクオルゴールになります。今では私どもの展示会に欠かせないディスクオルゴールですが、オルゴールを眺めては、イルフに収まった木馬の事を思い出します。

 どうやら、今でも木馬達は飾って頂いてる様子。そのときの出会いに今でも感謝いたしております。

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